本藍染めの手紡ぎ糸で、念願のセーターを・・・

藍染めの退色を防ぎたくて、糸の中まで均等に染料が届けば、その問題を解決できるのではないかとの考えから始めた今回の試みも、遂に最終段階まで参りました。なんだかワクワクします。
今回の目的を確認するには、しばらく時間がかかりますが、その時間も大切に感じてみたいと思います。
軽くてとても暖かく、優しい風合いのセーターに仕上がりました。
長い間恋い焦がれていた本藍染めのセーターの完成でーす!

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薄手でも暖かな仕上げにするため、平編みではなく、凹凸のある編み方にして空気の層を沢山包み込める鹿の子編みの応用をしてみました。平編みより伸縮性にも優れ良いことづくめです。
袖口はガーター編みで、二重構造のため保温性に優れ、縦に伸縮性があり、水仕事の後、手の甲の冷えをカバーし温めるのに便利です。洗濯後、縮んで袖丈が短くなってしまうこともしばしば起こりがちですが、この編み方だとその心配も解消されます。試行錯誤の結論です。
水仕事の時、袖口が邪魔というお声を沢山お聞きしますが、この編み方だと、袖口先端の伏せ止めをできる限りゆったり仕上げることで、好きな位置まで袖をまくり上げることが可能となります。作業中に落ちてくることもありません。ちょっとした工夫で、一石三丁くらいになりまーす。

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襟は内側に織り込めば、オーソドックスな丸襟タイプに。このままでも衿先を丸め気味の場合と伸ばし気味では少し雰囲気が変わります。私は、少し立て気味にして、内側に薄手のシルクのミニスカーフをするのが気に入っています。空気を沢山包み込み保温性抜群です。
首まわりと袖口に少しだけ気配りすることで、だいぶ体に優しくなります。
裾は3.5㎝程ガーター編みにしました。

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次回への課題:原毛には脂分があるため、植物繊維とは違い、染色の際、染料が入りやすいようある程度脂分を落としてから染色しなければなりません。しかし、自然の脂分をできるだけ残したいという思いとの葛藤がありました。結果、自然の脂分を残し光沢を大切に・・・。
それでも、ちょっと欲張りな私は、まだ濃紺を諦めることができません。
次回は、白を染めるのではなく、ナチュラルカラーの淡いグレーとベージュで再挑戦してみたいと思っています。もう少し深みのある藍紺に焦がれております。
編み道具:4号棒針
使用糸量:384g
仕上がりサイズ:幅52㎝ 着丈56㎝

 

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