ユニセックス・薄手のセーター/手紡ぎ糸・手編み

 

シェットランドシープとブルーフェイスを交配した羊さんの原毛を、洗い、手紡ぎし、その糸で手編みをしたセーターです。
シェットランドの繊維はフェルト化し易いのですが、ブルーフェイスと交配させているため、心配するほどの収縮率ではありませんでした。
しかし、念には念を入れ、更に肌触りの良い上質な仕上がりにしたくて、アルパカ20%をMIXしました。滑らかな肌触りです。

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メンズのMサイズ位ですが、女性は胸囲に横幅が取られるので、ざっくり着たい方にはお薦めのサイズです。
袖先は、ゴム編みにせず、水仕事の時でも邪魔にならないよう腕まくりしやすいデザインにしました。腕まくりしてラフなスタイルも楽しめて、とても重宝です。いつもデザインを考える時は、何通りかの使い方、着方ができる方法をと模索しています。

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とにかく軽くて暖かで、着ていることを忘れてしまいそうです。これ、決してオーバーな言い方ではありません。
使用糸量:416g
サイズ:着丈67㎝・身幅52.5㎝・ゆき丈77㎝

3色に紡ぎました。下部は濃茶、その上はグレー、そして淡茶へと。
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試作糸で試し編み。大切な確認事項です。
原毛は、紡いだ後、必ず蒸して仕上げます。原毛の種類によりその繊維の収縮率が異なります。試し編みしたものは、必ず湯の中でリラックスさせてあげます。編み方によりそのサイズ変化は異なりますが、平編み以外は、編んだままだと編み地の表面の凹凸が顕著ですが、湯に放つと、リラックスして自然に広がります。
編み方によっては、かなり横伸びするので、必ずこの作業をする必要があります。
もう何十年も前のことですが、初めてセーターを編んだ時「あぁ、やっと出来上がった!嬉しい!さぁて、仕上げに湯通しをしよう」と・・・。
びっくり!!!びっくり!!!3サイズ位大きくなってしまったのです。
泣きました。本当に涙が溢れてきて止まりませんでした。
喜びは束の間・・・でした。
あの時のことを教訓に、必ず試し編みして湯に放ちます。
泣かないように・・・。
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淡茶は、原毛の色合いを生かしたくて、あえて濃淡をそのままアクセントとして糸の表面に現れるように紡ぎました。
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ラフなデザインにしたかったので、襟と袖口はゴム編みにせず、自然にまるまるようにしました。
襟は内側に折り込むと、普通のセーターの襟になります。

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一見するとゴム編みのように見えますが少し違います。
編み地の凹凸が空気の層を作り、保温効果を高めてくれるので、平編みより暖かな仕上がりになります。シンプルで機能性に優れた、大好きな編み方です。
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Creema店にて販売しています。

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